不動産会社に売却をお願いする「媒介契約」とは?
- 2022.05.07
- 営業マンたかはしの不動産解説
- たかはしの不動産解説, やさしい不動産解説(売却), 世田谷エリア
不動産屋に売却をお願いする「媒介契約」とは?
不動産を売却しようとする場合、売主(オーナー)と不動産業者との間で通常「媒介契約書」を取り交わします。いくらで・どういった条件で売却募集を委託するかという書類のことです。
こちらの媒介契約には3つ種類があります。
1.一般媒介
2.専任媒介
3.専属専任媒介
依頼主となる売主は、不動産会社と1~3の媒介契約からどれにするかを選択します。
ポイントとして、下記4点をおさえておきましょう。
(1)自己発見取引(売主が自ら買主を発見する)が可能か否か。
(2)売却を依頼できる不動産会社の数。1社だけか、2社以上可能か。
(3)依頼主(売主)への販売活動の報告義務の有無。
(4)レインズ(指定流通機構)への登録義務の有無。
それぞれの媒介契約ごとにルールが違います。
(縛りの強さ)弱 → 強
一般媒介 → 専任媒介 → 専属専任媒介
※一般媒介→専任媒介→専属専任媒介の順に縛り(ルール)の度合いが高くなっていきます。
一般媒介契約とは
(1)自己発見取引(売主が自ら買主を発見する)は可能で、
(2)売却を依頼できる不動産会社の数は2社以上OKで、
(3)依頼主(売主)への販売活動の報告義務は無くて、
(4)レインズ(指定流通機構)への登録義務も無い
私が考える「一般媒介のメリット」
私が考える「一般媒介のデメリット」
また内覧希望のリクエストが同じ時間帯で被ってしまった場合など、売主側で各不動産会社とのスケジュール調整が必要であったり、依頼する不動産会社を増やすほど多少手間とリスクが増える点は考慮すべきポイントです。
専任媒介契約とは
(1)自己発見取引(売主が自ら買主を発見する)は可能で、
(2)売却を依頼できる不動産会社の数は1社のみ、
(3)依頼主(売主)への販売活動の報告義務は2週間に1回以上で、
(4)レインズ(指定流通機構)への登録義務は有り(7営業日以内に必ず登録)
私が考える「専任媒介のメリット」
私が考える「専任媒介のデメリット」
また、全国の不動産業者と情報が共有できる”レインズ”にも掲載されているか(専任媒介は7営業日以内に掲載が無い場合はアウトです)もチェックすべきポイントです。
専任媒介・専属専任媒介共通のルールについて
専任媒介・専属専任媒介共通のルールとして、不動産会社側の義務「レインズへの登録義務」「販売状況の定期報告義務」があります。
専属専任媒介契約とは
(1)自己発見取引(売主が自ら買主を発見する)は不可で、
(2)売却を依頼できる不動産会社の数は1社のみ、
(3)依頼主(売主)への販売活動の報告義務は1週間に1回以上で、
(4)レインズ(指定流通機構)への登録義務は有り(5営業日以内に必ず登録)
一番縛りの強い媒介契約がこちらの専属専任媒介契約です。
私が考える「専属専任媒介のメリット」
私が考える「専属専任媒介のデメリット」
「一般媒介」のルールを逆手に取った悪質な囲い込み
上記3つの媒介契約の条件を理解いただいたうえで、媒介契約書にサインして売却をスタートしていれば何ら問題は無いのですが、媒介契約のルールを説明されず、かつ一般媒介のルールを逆手にとった「不動産会社の悪質な囲み込み行為」がある場合が残念ながらございます。
不動産売却において「レインズ」は全国の不動産業者へ情報を発信できる非常に優秀な集客サイトです。売主から依頼を受けた不動産会社(A社)がレインズへの登録を行い、レインズの情報を見たB社が自社のお客様に紹介して、B社の買主が購入契約。ということも多々あります。A社が売主の仲介、B社が買主の仲介を行い不動産用語ではよく「片手仲介」「共同仲介」とも言います。
おさらいですが、一般媒介には「レインズへの登録義務がない」ので、レインズにわざと登録せず情報を自社だけで抱え込むことも宅建業法上は可能です。この業者は抱え込むことで自社だけの買主に紹介、すなわち仲介手数料を売主・買主両方から貰える「両手仲介」だけを狙います。
もし、あなたが1つの不動産会社にしか相談していなくて、
と、媒介契約3種類の説明も受けずさらっと書類を書かされてしまう場合があります。よくよく見たら一般媒介契約だった!という時には高確率でこの一般媒介を悪用した囲い込みにあっていますので要注意!
一般媒介、専任媒介、専属専任媒介、結局どれが一番高く売れるの?
物件により、立地条件により、人気度により、お勧めする媒介契約が変わります。もしより詳しく聞きたいなという方はお気軽に「たかはし」までご連絡くださいませ。簡潔にご説明させていただきます。
高橋でした。
安心できる営業マンに売却をお願いしませんか?
-
前の記事
「再建築不可物件」はどんな物件?購入・売却の注意点とは? 2022.05.01
-
次の記事
「売却査定額」の仕組みについて 2022.05.08